診療科目
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- 胃腸症状を中心に消化器症状や疾患を対象に専門的診療を行っております。
- 胸焼け、つかえ感、食欲不振、胃もたれ、胃痛、吐き気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、残便感、血便といった症状がある場合。
- 胃バリウム検査、便潜血検査、採血検査で精密検査が必要であると指摘された場合。
- 消化管疾患として、逆流性食道炎、機能性胃腸症、胃炎(ピロリ関連胃炎、自己免疫性胃炎)、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃ポリープ、大腸ポリープ、食道癌、胃癌、大腸癌、大腸腺腫、大腸憩室、クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群など。
- これらの症状や疾患に対して正確な診断を得るために、上部内視鏡検査及び大腸内視鏡検査を行い、最適な治療法を行います。
- 日本消化器内視鏡学会「内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン(第2版)」にもとづいた意識下鎮静法を用いて、苦痛の少ない内視鏡検査を行います。
- 精度の高い内視鏡検査を臨床研究してまいりました。
- 上部内視鏡検査:咽頭・食道・胃・十二指腸をくまなく網羅性のある連続的な観察撮影法を用いて検査を行います。異常所見を認めた場合には、特殊光(NBI)で観察し、生検して病理診断まで行います。
- 大腸内視鏡検査:大腸内視鏡観察の観察不良部位の検討から網羅性の高い観察撮影法を行います。ポリープを認めた場合には、特殊光(NBI)観察を行い、ポリペクトミーが必要があると診断した場合には、その場で内視鏡治療を行います。
- 日本消化器内視鏡学会 大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドラインに基づいて経過観察を行います。

入口院長編集
- 東京都立がん検診センターに28年勤務してきた豊富な経験と知見をもとに、消化器がん検診について外来診療いたします。
- 「がん」は、”上皮性悪性腫瘍”と呼ばれますが、粘膜表面から発生し徐々に大きくなって、大きくなって進んでくると症状が出たり、他の臓器に転移して生命が危険に曝されます。定期的な検査、検診を受けることで、がんが発生しても小さいうち(早期)に発見することが可能です。
- がんは小さい間は、症状が出ることは少ないので、定期的な検査”検診”は重要です。検診で精密検査が必要であると指摘された方は、精密検査を受けることが大切です。
- わが国における死因の推移を厚生労働省「2022年の人口動態統計(確定数)」でみると、1971年以降、悪性新生物が第1位であり、一貫してその割合は上昇しています。2022年は全死亡者の24.6%で、そのうち消化器がんが約半数を占めています。
- がん予防について、世界保健機関(WHO)によれば、「がんの約40%は予防できるため、がん予防は全てのがん対策において、最も重要で費用対効果に優れた長期的施策となる」と提唱しています。
- とくに、二次予防であるがん検診の重要性が強調されていますが、我が国のがん検診受診率は、OECDのなかで最低であり早急な対策が必要であるとされています。

1971年以降、悪性新生物が第1位であり、一貫してその割合は上昇している。2022年は全死亡者の24.6%

男性:肺(24%),大腸(13%),胃(12%), 膵臓(8%),肝臓(7%)の順

女性:大腸(16%),肺(14%),膵臓(12%),乳房(10%),胃(9%)の順
- がん検診について、健診と検診は「けんしん」同音語ですが、健診は「健康状態を調べること」、検診は「特定の病気を早期発見する」ことを意味します。検診は『対策型』と『任意型』に分けて考えられています。
- 『対策型検診』とは、集団全体の死亡率減少を目的として実施するもので、公共的(区市町村)が行う予防対策として行われるため、「科学的根拠が確立した」がん検診を受診することが重要である。また、がん検診には利益と不利益(偽陰性、偽陽性、過剰診断、偶発症)があり、がん死亡減少効果が確実で、かつ、利益が不利益を上回ることとされ、現在、これらの要件を満たすことが科学的に認められた検診を推奨しています。
- ◎胃がん検診には、胃X線検査と内視鏡検査があり、どちらも有効性が認められています。大腸がん検診には、便潜血検査に有効性が認められておりますが、陽性となった場合には、必ず大腸内視鏡検査を受けるように指導されています。
- ピロリ菌は、正式にはヘリコバクター・ピロリという細菌で胃の中に生息しています。
- アルカリ性のアンモニアを作り、強い酸性の胃でも生きられます。
- 慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの原因になっていることがわかっています。
- 1983年ピロリ菌培養に成功したウォーレンとマーシャルはノーベル賞を授与されました。
- ミイラやアイスマンの胃の中にもピロリ菌がいたことがわかっています。
- 東アジア(日本、韓国、中国、モンゴル)で胃癌が多いのは、ピロリ菌、特に発がん性の高い東アジア株に感染している割合が高いからです。日本では50歳以上の人で感染している割合が高いとされています。
- 衛生環境が整ったことでピロリ菌に感染している割合は年々減少し、若い世代では極めて低くなっています。
- 除菌治療(保険適応,内服1週間)で、70〜80%の除菌が可能です。
- ピロリ菌感染診断について
内視鏡検査で、悪性病変がないことを確認し、ピロリ関連胃炎が疑った場合
採血:Hp抗体検査を行い、陽性であれば除菌治療へ。
除菌後判定:尿素呼気テスト、除菌薬服用後、2か月以上経過した時点で行います。
- ピロリ菌を除菌することによって
・胃がん⇒発生、再発が半数~3分の1に減少
・胃潰瘍・十二指腸潰瘍⇒再発をほぼ抑制
・胃マルトリンパ腫⇒60%~80%で治癒
・胃過形成性ポリープ⇒約70%で縮小、消失
・特発性血小板減少性紫斑病⇒約半数で血小板が上昇
・機能性ディスペプシア⇒一部で上腹部症状が改善
・胃過形成性ポリープ⇒約70%で縮小、消失
・特発性血小板減少性紫斑病⇒約半数で血小板が上昇
・機能性ディスペプシア⇒一部で上腹部症状が改善
- 感染経路の抑制
・次世代へのピロリ菌感染を予防
- 胃癌は、ピロリ菌未感染でも、除菌後でも発生しますので
定期的な検査、検診は重要です。

文献)菊池正悟:わが国におけるHelicobacter pylori感染率の推移とその影響.Helicobacter Res 19 : 439―444, 2015.
日本ヘリコバクター学会ホームページより
- 大腸内視鏡(大腸カメラ)で早期発見、早期治療が大切です。早期大腸癌の段階で治療を受けると90%以上根治できる病気です。さらに、 大腸ポリープ(腺腫)の段階で大腸内視鏡でポリープ切除をしておくことで、将来ポリープが大腸がんに進行することを予防することができます。
- 大腸癌は、最初から癌として発生するものもありますが、おもに腺腫(良性腫瘍)から多段階発癌過程(多段階の遺伝子変異)によって、腺腫=>早期癌=>進行癌=>遠隔転移となることが分かっております。
- 大腸ポリープ(腺腫)の段階で、内視鏡治療(ポリペクトミー)を行うことは、予防の観点からも重要です。定期的な大腸内視鏡検査、少なくとも毎年の便潜血検査をお勧めいたします。
- 過敏性腸症候群は、特に消化器に器質的疾患がないにも関わらず、腹痛と便秘、または下痢を慢性的に繰り返す病気です。腸管の運動が異常に亢進し、刺激への反応が過敏になることで引き起こされると考えられています。
- 主な原因は、ストレス、不安、抑うつ、恐怖などの心理的要因や自律神経の失調とされています。社会の複雑化やストレスの増加に伴い、症状に悩む人が増えている病気で、次の4つのタイプに分類されます。
①下痢型、②便秘型 ③混合型 ④分類不能型
- 生活習慣の改善が大切です。食事療法や薬物療法を中心に、必要に応じて心理療法などを行います。便秘薬、下痢止めなどの市販薬を服用される方もおられるかもしれませんが、個々の症状や体質にあった内服薬が必要な場合もあります。下痢型過敏性腸症候群には適応のある内服薬があります。
- 胃の痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気……そんなつらい症状が慢性的に続いているのに、病院で内視鏡検査を含む検査を行っても異常が認められない場合、機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD)と診断されることがあります。
- わずらわしい食後のもたれ感(膨満感(ぼうまんかん))、早期満腹感(食べ始めてすぐに満腹になってしまうこと)、みぞおちの痛み、みぞおちが焼けるような感じの4つのうちの1つ以上が3ヵ月以上続いているのが機能性ディスペプシア(FD)です。それ以外にも、胃のむかつき、食欲不振、吐き気、嘔吐など、人によって様々な症状が出現します。
- この症状を引き起こす原因として、胃運動機能異常(胃が十分に動かず、食べたものをうまく十二指腸に送ることができないこと)や、胃酸過多(胃酸の出過ぎ)、胃の知覚過敏(小さな刺激に反応してしまう状態)、ストレス、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)への感染などが考えられていますが、まだはっきりと特定されていません。
- 刺激の強い食べ物や、脂肪の多い食事、アルコール、カフェインなどは、症状を悪化させることがあります。体の負担にならないよう、1日の食事量や1回の食事量を見直してもよいでしょう。
また、機能性ディスペプシア(FD)にはストレスが大きくかかわっているともいわれますので、ストレスがかかり過ぎないよう、睡眠や休息を十分に取ることも重要です。 - 薬物療法では、症状に応じた対処療法を行います。胃酸の出過ぎを抑える薬や、消化管の運動機能を調整する薬、ストレスを和らげる薬などを服用することがあります。
総合病院や大学病院と連携して診療してまいります。
- 潰瘍性大腸炎は約23万人と増加し、難病と認定されて治療されている患者さんは約18万人にのぼります。
- 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が生じ、びらんや潰瘍といった病変が形成される原因不明の腸の病気で指定難病の1つです。年齢は若い人から高齢者まで幅広く、男女比は1:1と性別に差はありません。
- 炎症は直腸から連続的に広がります(直腸炎型・左側大腸炎型・全大腸炎型)。大腸の粘膜から粘膜下層(粘膜の表面)で炎症が起こります。
- 症状は、重症度や病変部位により様々ですが、おもな症状は血便、下痢、腹痛です。これらの症状が強くなり重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状があらわれてきます。排便後も残便感や腹痛(しぶり腹)が続くようになります。
- 活動期(炎症が再び起こって腹部症状などが強くあらわれる状態)と寛解期(炎症が静まり、症状が落ち着いている状態)を繰り返します。
- 適切な治療を続けて、長期間にわたって寛解期を維持することが重要となります。薬物療法が重要です。きちんと毎日規則正しく服薬を続けることが再燃予防に大切です。また定期的な大腸内視鏡検査と炎症の活動性を評価できる定期的な採血によって病状を把握していくことが重要です。
- 内科的治療:5-ASA、副腎皮質ステロイド、血球成分除去療法、免疫調整薬または抑制薬、抗TNFα拮抗薬、接着分子を標的とした治療、抗インターロイキン抗体薬、ヤヌスキナーゼ阻害薬など。
- 外科的治療:手術
- 胃腸症状を中心に消化器症状や疾患を対象に専門的診療を行っております。
- 胸焼け、つかえ感、食欲不振、胃もたれ、胃痛、吐き気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、残便感、血便といった症状がある場合。
- 胃バリウム検査、便潜血検査、採血検査で精密検査が必要であると指摘された場合。
- 消化管疾患として、逆流性食道炎、機能性胃腸症、胃炎(ピロリ関連胃炎、自己免疫性胃炎)、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃ポリープ、大腸ポリープ、食道癌、胃癌、大腸癌、大腸腺腫、大腸憩室、クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群など。
- これらの症状や疾患に対して正確な診断を得るために、上部内視鏡検査及び大腸内視鏡検査を行い、最適な治療法を行います。
- 日本消化器内視鏡学会「内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン(第2版)」にもとづいた意識下鎮静法を用いて、苦痛の少ない内視鏡検査を行います。
- 精度の高い内視鏡検査を臨床研究してまいりました。
- 上部内視鏡検査:咽頭・食道・胃・十二指腸をくまなく網羅性のある連続的な観察撮影法を用いて検査を行います。異常所見を認めた場合には、特殊光(NBI)で観察し、生検して病理診断まで行います。
- 大腸内視鏡検査:大腸内視鏡観察の観察不良部位の検討から網羅性の高い観察撮影法を行います。ポリープを認めた場合には、特殊光(NBI)観察を行い、ポリペクトミーが必要があると診断した場合には、その場で内視鏡治療を行います。
- 日本消化器内視鏡学会 大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドラインに基づいて経過観察を行います。

入口院長編集
- 東京都立がん検診センターに28年勤務してきた豊富な経験と知見をもとに、消化器がん検診について外来診療いたします。
- 「がん」は、”上皮性悪性腫瘍”と呼ばれますが、粘膜表面から発生し徐々に大きくなって、大きくなって進んでくると症状が出たり、他の臓器に転移して生命が危険に曝されます。定期的な検査、検診を受けることで、がんが発生しても小さいうち(早期)に発見することが可能です。
- がんは小さい間は、症状が出ることは少ないので、定期的な検査”検診”は重要です。検診で精密検査が必要であると指摘された方は、精密検査を受けることが大切です。
- わが国における死因の推移を厚生労働省「2022年の人口動態統計(確定数)」でみると、1971年以降、悪性新生物が第1位であり、一貫してその割合は上昇しています。2022年は全死亡者の24.6%で、そのうち消化器がんが約半数を占めています。
- がん予防について、世界保健機関(WHO)によれば、「がんの約40%は予防できるため、がん予防は全てのがん対策において、最も重要で費用対効果に優れた長期的施策となる」と提唱しています。
- とくに、二次予防であるがん検診の重要性が強調されていますが、我が国のがん検診受診率は、OECDのなかで最低であり早急な対策が必要であるとされています。

1971年以降、悪性新生物が第1位であり、一貫してその割合は上昇している。
2022年は全死亡者の24.6%

男性:肺(24%),大腸(13%),胃(12%), 膵臓(8%),肝臓(7%)の順

女性:大腸(16%),肺(14%),膵臓(12%),乳房(10%),胃(9%)の順
- がん検診について、健診と検診は「けんしん」同音語ですが、健診は「健康状態を調べること」、検診は「特定の病気を早期発見する」ことを意味します。検診は『対策型』と『任意型』に分けて考えられています。
- 『対策型検診』とは、集団全体の死亡率減少を目的として実施するもので、公共的(区市町村)が行う予防対策として行われるため、「科学的根拠が確立した」がん検診を受診することが重要である。また、がん検診には利益と不利益(偽陰性、偽陽性、過剰診断、偶発症)があり、がん死亡減少効果が確実で、かつ、利益が不利益を上回ることとされ、現在、これらの要件を満たすことが科学的に認められた検診を推奨しています。
- ◎胃がん検診には、胃X線検査と内視鏡検査があり、どちらも有効性が認められています。大腸がん検診には、便潜血検査に有効性が認められておりますが、陽性となった場合には、必ず大腸内視鏡検査を受けるように指導されています。
- ピロリ菌は、正式にはヘリコバクター・ピロリという細菌で胃の中に生息しています。
- アルカリ性のアンモニアを作り、強い酸性の胃でも生きられます。
- 慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの原因になっていることがわかっています。
- 1983年ピロリ菌培養に成功したウォーレンとマーシャルはノーベル賞を授与されました。
- ミイラやアイスマンの胃の中にもピロリ菌がいたことがわかっています。
- 東アジア(日本、韓国、中国、モンゴル)で胃癌が多いのは、ピロリ菌、特に発がん性の高い東アジア株に感染している割合が高いからです。日本では50歳以上の人で感染している割合が高いとされています。
- 衛生環境が整ったことでピロリ菌に感染している割合は年々減少し、若い世代では極めて低くなっています。
- 除菌治療(保険適応,内服1週間)で、70〜80%の除菌が可能です。
- ピロリ菌感染診断について
内視鏡検査で、悪性病変がないことを確認し、ピロリ関連胃炎が疑った場合
採血:Hp抗体検査を行い、陽性であれば除菌治療へ。
除菌後判定:尿素呼気テスト、除菌薬服用後、2か月以上経過した時点で行います。
- ピロリ菌を除菌することによって
・胃がん⇒発生、再発が半数~3分の1に減少
・胃潰瘍・十二指腸潰瘍⇒再発をほぼ抑制
・胃マルトリンパ腫⇒60%~80%で治癒
・胃過形成性ポリープ⇒約70%で縮小、消失
・特発性血小板減少性紫斑病⇒約半数で血小板が上昇
・機能性ディスペプシア⇒一部で上腹部症状が改善
・胃過形成性ポリープ⇒約70%で縮小、消失
・特発性血小板減少性紫斑病⇒約半数で血小板が上昇
・機能性ディスペプシア⇒一部で上腹部症状が改善
- 感染経路の抑制
・次世代へのピロリ菌感染を予防
- 胃癌は、ピロリ菌未感染でも、除菌後でも発生しますので
定期的な検査、検診は重要です。

文献)菊池正悟:わが国におけるHelicobacter pylori感染率の推移とその影響.Helicobacter Res 19 : 439―444, 2015.
日本ヘリコバクター学会ホームページより
- 大腸内視鏡(大腸カメラ)で早期発見、早期治療が大切です。早期大腸癌の段階で治療を受けると90%以上根治できる病気です。さらに、 大腸ポリープ(腺腫)の段階で大腸内視鏡でポリープ切除をしておくことで、将来ポリープが大腸がんに進行することを予防することができます。
- 大腸癌は、最初から癌として発生するものもありますが、おもに腺腫(良性腫瘍)から多段階発癌過程(多段階の遺伝子変異)によって、腺腫=>早期癌=>進行癌=>遠隔転移となることが分かっております。
- 大腸ポリープ(腺腫)の段階で、内視鏡治療(ポリペクトミー)を行うことは、予防の観点からも重要です。定期的な大腸内視鏡検査、少なくとも毎年の便潜血検査をお勧めいたします。
- 過敏性腸症候群は、特に消化器に器質的疾患がないにも関わらず、腹痛と便秘、または下痢を慢性的に繰り返す病気です。腸管の運動が異常に亢進し、刺激への反応が過敏になることで引き起こされると考えられています。
- 主な原因は、ストレス、不安、抑うつ、恐怖などの心理的要因や自律神経の失調とされています。社会の複雑化やストレスの増加に伴い、症状に悩む人が増えている病気で、次の4つのタイプに分類されます。
①下痢型、②便秘型 ③混合型 ④分類不能型
- 生活習慣の改善が大切です。食事療法や薬物療法を中心に、必要に応じて心理療法などを行います。便秘薬、下痢止めなどの市販薬を服用される方もおられるかもしれませんが、個々の症状や体質にあった内服薬が必要な場合もあります。下痢型過敏性腸症候群には適応のある内服薬があります。
- 胃の痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気……そんなつらい症状が慢性的に続いているのに、病院で内視鏡検査を含む検査を行っても異常が認められない場合、機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD)と診断されることがあります。
- わずらわしい食後のもたれ感(膨満感(ぼうまんかん))、早期満腹感(食べ始めてすぐに満腹になってしまうこと)、みぞおちの痛み、みぞおちが焼けるような感じの4つのうちの1つ以上が3ヵ月以上続いているのが機能性ディスペプシア(FD)です。それ以外にも、胃のむかつき、食欲不振、吐き気、嘔吐など、人によって様々な症状が出現します。
- この症状を引き起こす原因として、胃運動機能異常(胃が十分に動かず、食べたものをうまく十二指腸に送ることができないこと)や、胃酸過多(胃酸の出過ぎ)、胃の知覚過敏(小さな刺激に反応してしまう状態)、ストレス、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)への感染などが考えられていますが、まだはっきりと特定されていません。
- 刺激の強い食べ物や、脂肪の多い食事、アルコール、カフェインなどは、症状を悪化させることがあります。体の負担にならないよう、1日の食事量や1回の食事量を見直してもよいでしょう。
また、機能性ディスペプシア(FD)にはストレスが大きくかかわっているともいわれますので、ストレスがかかり過ぎないよう、睡眠や休息を十分に取ることも重要です。 - 薬物療法では、症状に応じた対処療法を行います。胃酸の出過ぎを抑える薬や、消化管の運動機能を調整する薬、ストレスを和らげる薬などを服用することがあります。
総合病院や大学病院と連携して診療してまいります。
- 潰瘍性大腸炎は約23万人と増加し、難病と認定されて治療されている患者さんは約18万人にのぼります。
- 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が生じ、びらんや潰瘍といった病変が形成される原因不明の腸の病気で指定難病の1つです。年齢は若い人から高齢者まで幅広く、男女比は1:1と性別に差はありません。
- 炎症は直腸から連続的に広がります(直腸炎型・左側大腸炎型・全大腸炎型)。大腸の粘膜から粘膜下層(粘膜の表面)で炎症が起こります。
- 症状は、重症度や病変部位により様々ですが、おもな症状は血便、下痢、腹痛です。これらの症状が強くなり重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状があらわれてきます。排便後も残便感や腹痛(しぶり腹)が続くようになります。
- 活動期(炎症が再び起こって腹部症状などが強くあらわれる状態)と寛解期(炎症が静まり、症状が落ち着いている状態)を繰り返します。
- 適切な治療を続けて、長期間にわたって寛解期を維持することが重要となります。薬物療法が重要です。きちんと毎日規則正しく服薬を続けることが再燃予防に大切です。また定期的な大腸内視鏡検査と炎症の活動性を評価できる定期的な採血によって病状を把握していくことが重要です。
- 内科的治療:5-ASA、副腎皮質ステロイド、血球成分除去療法、免疫調整薬または抑制薬、抗TNFα拮抗薬、接着分子を標的とした治療、抗インターロイキン抗体薬、ヤヌスキナーゼ阻害薬など。
- 外科的治療:手術
胃腸症状を中心に消化器症状や疾患を対象に専門的診療を行っております。
胸焼け、つかえ感、食欲不振、胃もたれ、胃痛、吐き気、嘔吐、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、残便感、血便といった症状がある場合、また、バリウム検査や便潜血検査で精密検査を指摘された場合。消化管疾患として、逆流性食道炎、機能性胃腸症、胃炎(ピロリ関連胃炎、自己免疫性胃炎)、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃ポリープ、大腸ポリープ、食道癌、胃癌、大腸癌、大腸腺腫、大腸憩室、クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群など。
これらの症状や疾患に対して正確な診断を得るために、上部内視鏡検査及び大腸内視鏡検査を行い、最適な治療法を行います。